平和共生・生存基盤論講座

平和共生・生存基盤論講座

冷戦後の世界において、現在ほど平和的に共生することの重要性が問われている時代はないでしょう。中東ではシリア内戦が収束する展望は見えず、多くのシリア難民がEU諸国に入国を試み、拒まれています。ヨーロッパでは移民を排斥する運動が過激さを増し、これに呼応するかのように無差別テロが頻発しています。アメリカでは移民排斥を訴える政治家が多くの支持を集め、社会の亀裂が深刻化しています。南アジアに目を転じると、インドではヒンドゥー至上主義を掲げる政治勢力が中央政府を掌握し、ムスリムをはじめとする宗教的少数派が弾圧されています。スリランカでは長年にわたって展開されてきた内戦が終結しましたが、少数派であるタミル人に対する抑圧は、今なお続いています。

平和的に共生することは、なぜこれほど難しいのでしょうか。一体、何が起こっているのでしょうか。これらの問いに答えることは、容易ではありません。なぜなら、紛争を理解するためには、これが起こっている地域に関わる政治、経済、社会、文化等を総体的に把握することが必要になるためです。本講座では、徹底した臨地研究(フィールドワーク)に基づいて地域を総合的に理解し、現代の世界が抱える難問に答えを出すことを目指します。そのために、「平和共生論の基礎」、「中東の戦争と平和」、「アジア比較政治論」といった授業を揃え、人類が抱える難問に挑みます。

そもそも、平和的な共生を実現するためには、各人が自らの生存基盤を確立する必要があります。アジア・アフリカにおいて、人々はどのように自らの生存基盤を確立してきたのか、あるいは失敗してきたのか、ということを探ることは、平和な世界を実現するための条件を解明することにつながります。本講座では、文理融合を一つの柱とし、あらゆる分野の知識と技術を動員して、生存基盤が確保される条件について探求します。そのために、「持続型生存基盤研究の方法」、「持続型生存基盤と環境」、「熱帯乾燥域生存基盤論」、「現代中東・北アフリカ地域論」、「地域研究・文理融合論」といった授業を揃え、未知の領域に挑みます。

このように、平和共生・生存基盤論とは、人類が長年にわたり課題として抱え、しかし解決できていない難問を考える学問です。皆さんも本講座で難問に取り組み、よりよい世界の実現に挑んでみませんか?

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