【イスラーム経済研究の世界的拠点をめざして】
 「イスラーム経済」という言葉は、以前と比べて、日本の学界でもそれほど違和感なく使われるようになってきています。それは、イスラーム金融やハラール食品といったイスラーム経済の実践が急速に成長・拡大してきており、それらに対する関心・注目が高まっているからです。
 しかし、イスラーム経済研究はまだ発展途上だと言わざるを得ません。それは、国内に限ったことではなく、国際的な研究潮流においても、実践の現状やその重要性と比べて、研究が十分に行われているとはいえない状況にあると言えます。このことは、裏を返せば、イスラーム経済研究は、今後大きく発展する余地のある研究分野であるばかりか、日本がこの分野をリードする潜在的可能性があるということを意味しています。
 KIAS第3班では、イスラーム経済研究の世界的拠点になるべく、海外の大学・研究機関(下記参照)と密接な交流をしながらイスラーム経済研究を推進しています。イスラーム世界の動態やイスラーム経済の実態に興味のある多くの皆さんがこのプロジェクトに参画し、ともにイスラーム経済研究を大きく発展させていきたいと思っています。

【進行中の研究プロジェクト】
・ハラール人生哲学とイスラーム経済に関する文明論的研究
・イスラーム経済システムの有機的再統合に関する理論的・実証的研究
・「イスラーム経済知」の普遍化に関する理論的研究
・イスラーム金融の民事紛争処理に関する地域間比較研究
・東南アジアのイスラーム金融と経済発展に関する研究
・インドネシアにおけるザカートの実践に関する実証研究
・マレーシアにおける現金ワクフを用いた貧困削減に関する研究
・現代ハラール潮流の背景にあるイスラーム的共存思想に関する研究

【第3班と研究提携している海外大学・研究機関】
◆英国
 ・ダラム大学イスラーム経済金融研究センター
◆サウディアラビア
 ・イスラーム開発銀行附属イスラーム研究教育インスティチュート
 ・キング・アブドゥルアズィーズ大学イスラーム経済研究所
◆マレーシア
 ・マレーシア国民大学イスラーム経済金融研究ユニット(EKONIS)
 ・マレーシア国民大学イスラーム文明研究所
◆ブルネイ
 ・ブルネイ・ダルサラーム大学スルタン・オマル・サイフッディーン・イスラーム研究センター
◆インドネシア
 ・マラン州立工科大学
◆ロシア
 ・カザン国立大学東洋学・国際関係研究所

  • イスラーム経済研究班責任者
    • 長岡 慎介(京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科 准教授)
  • イスラーム経済研究班研究分担者
    • 森 伸生(拓殖大学海外事情研究所 教授、同大イスラーム研究所 所長)
    • 安田 慎(帝京大学経済学部 専任講師)
    • 吉田 悦章(京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科 特任准教授)
    • メフメット・アシュタイ(英ダラム大学ビジネススクール 教授)
    • ムハンマド・ハーキミー(マレーシア国民大学経済学部 上級講師)