受賞報告

岩田明久先生が、2017年度日本魚類学会賞(論文賞)を受賞しました.

岩田明久教授が2017年度日本魚類学会賞(論文賞)を受賞しました。

【対象論文】
渡辺勝敏・一柳英隆・阿部 司・岩田明久(2014)琵琶湖・淀川水系のアユモドキ個体群の存続可能性分析.魚類学雑誌,61: 69–83
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jji/61/2/61_69/_article/-char/ja/

【受賞理由】
本論文は,保全優先度が極めて高い絶滅危惧種のアユモドキを対象として, 残存する 3 地域個体群の うち,近畿地方唯一となった個体群の現状評価と保全 策を個体数変動モデルと個体群存続可能性分析(PVA)に基づいて検討したもの である.2006 年から 8 年間にわたるモニタリングで得られたデータ セ ットを用いて,アユモドキの個体群動態を初めて解析し,複数の個体数変動モ デルや条件に基づく PVA から得られた予測として,現実的な絶滅リスクに直 面していることを定量的に示した.また,そ れらの結果に基づき,個体群存続 のための現実的な保全方策を提言した.本研究の分析は,データセ ットの制約 などのため不十分な点も含まれているが,本種の保全に迅速な対応が必要 な時機に和文で 出版され,その成果を広く社会還元したことは極めて価値が 高い.したがって,今後の日本の希少淡 水魚類の保全生態学的研究の進展に大 きく寄与する論文として高く評価され,最終的に全員一致で論 文賞に相応しい と判断した.
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